甘酒に関する質問とそれに対する回答をQ&A形式でまとめました。甘酒が余ったらどうすれば良いのか?甘酒にアルコールは含まれるのか?麹菌の作った酵素が最も活発になる温度は?などなど、甘酒に関する疑問がある方は是非ご覧ください。
Q:甘酒を作ったのですが、飲むにしては分量が多すぎて余ってしまいます。何か別に使い道はありませんか?
A:甘酒と味噌をよく混ぜ、豚のロース肉にぬりジップロックなどの袋で密閉して1日~2日程度寝かせます。その後甘酒と味噌をぬぐってから焼きますと、非常に柔らかい味噌漬けの豚焼肉ができあがります。他にも鮭などにも応用ができるかと思います。要するに、塩麹と同じような使い方が期待できる訳です。
Q:甘酒にアルコールは含まれますか?
A:酒粕をお湯に溶かして砂糖を加えて作る甘酒の場合、酒粕にアルコールが残っているので多少アルコールが含まれます。一方、米麹を発酵させて作る甘酒の場合、酵母菌を入れてアルコール発酵させていないのでアルコールは含まれません。甘酒と言われるのは日本酒を作る工程の途中までと同じだからだと言われています。
Q:麹菌の作った酵素が最も活動する温度は何度くらいでしょうか?
A:60度前後が最適です。50度程度だと酵素の働きが弱くなるのであまり甘くなりません。70度を超えると酵素が失活してしまいこれまた甘くなりません。家庭での甘酒作りでは温度管理が重要です。
Q:家庭での甘酒作りは何時間くらい発酵させれば良いでしょうか?
A:麹にお粥を足して作る場合、最低でも6時間は必要。一方、麹と水から作る場合は4時間程度でも作ることができます。発酵時間は色々試してみて自分の好みを探すのも楽しみの一つかと思います。
Q:家庭で作った甘酒はどれくらいの期間保存できますか?
A:作った甘酒に雑菌が入っている度合や保存方法などにもよります。大体の目安では冷蔵庫で1週間程度の保存ができます。ジップロックなどで冷凍する場合は3カ月程度が保存期間の目安です。ただし、少し食べてみて味が酸味が強くなっている、臭うなど違和感を感じたらやめておく方が無難です。
Q:麹が作り出す酵素にはどのような種類がありますか?
A:麹菌が繁殖する際に作り出す酵素は100種類以上あると言われています。そのため甘酒を作った後に火入れをせずに飲むことで失活していない酵素やビタミン類を体内に摂取することができます。ちなみに、甘酒は三大消化酵素のデンプン消化酵素の「アミラーゼ」・タンパク質分解酵素「プロテアーゼ」・脂肪分解酵素「リパーゼ」を含みます。特に「アミラーゼ」はデンプンをブドウ糖やオリゴ糖に変えてくれるので甘味となります。また、プロテアーゼはタンパク質をアミノ酸に変えてくれるので旨味となります。
Q:麹菌とは何ですか?
A:日本の「国菌」とも言われていて、白カビの一種です。麹菌は食品発酵させる際に毒素を出さないので人間にとっても有用な物に作り変えてくれます。「腐敗」か「発酵」かの違いは人間目線で役に立つかどうかでの判断に立った分類方法だと思います。麹菌のおかげで味噌・しょうゆ・酢・みりん・日本酒・麹漬などの発酵食品を作ることができます。
Q:甘酒を冷蔵庫で保存していたら酸っぱくなりました、飲んでも大丈夫でしょうか?
A:甘酒はブドウ糖を多く含んでいるのですが、そのブドウ糖を食べる乳酸菌が入り込んだ可能性が高いです。日本酒を作る場合は乳酸菌がブドウ糖を食べた後に酵母菌を入れてアルコール発酵させるという工程に進むといいます。基本的には飲んでも大丈夫なはずですが、乳酸菌が増えたのではなくて雑菌類が増えて酸っぱい味がしている場合もありますので、できるだけ飲むのは控えた方が良いかと思います。
Q:甘い甘酒を作る方法は?
A:米麹と水だけで作る(お粥でかさまししない)と甘くなります。また、お粥を使う場合にしてももち米を使った方が甘い甘酒が作れると言われています。でんぷんの量が餅米の方がうるち米より多いためです。
Q:家庭で手作りで作る甘酒は市販の甘酒と比べて何が良いのですか?
A:市販の甘酒の多くは酒粕に砂糖を添加して作っているものです。米麹を発酵させて作った甘酒の方が酵素を多く含んでいるのと砂糖を含まないのでお勧めです。また、市販の甘酒で米麹を発酵させて砂糖も添加していない場合でも、流通させる都合上火入れをして酵素を失活させた物がほとんどです。家庭で手作りで甘酒を作れば火入れせずに生きた酵素のまま飲むことができます。
Q:市販の甘酒でお勧めの物はありますか?
A:八海山麹だけでつくったあまさけが美味しいと人気です。他にも国菊のあまざけも人気があります。
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