ヨーグルティアを使って米麹を作ってみました。ただ、結果として3回作ってみて3回とも、失敗とまでは言えないけれども、まぁまぁの米麹しか作れませんでした。調べてみると、成功している方も見えるようなのでヨーグルティアを使って米麹を自作するのは可能かとは思います。しかし難易度は高いと思います。
米麹の基本的な作り方は下記記事をご参照下さい。
ヨーグルティアを使った米麹自作の難易度が高い理由としては下記の理由が考えられます。
ヨーグルティアの容器内で米麹を作成すると内側が酸素不足になり易い。
種付けした米麹が発芽して、菌糸が伸び始めると大量の酸素が必要となります。ヨーグルティアの容器の上側を開けて十分酸素を取り込めるようにするのですが、ヨーグルティアの容器に円柱状に収まるお米の内側まで酸素が行き渡らないため酸素不足になります。酸素不足になると麹の育成が進みません。
ヨーグルティアの容器内で湿度が高くなりすぎる
ヨーグルティアの容器内で水分の逃げ場が無いため、湿度が高くなりすぎます。お米の表面がある程度乾燥していると、米の内側に水分を求めて麹の菌糸が伸びていきます。これを「破精込む(はぜこむ)」と言います。ヨーグルティアの容器内で米麹を作ろうとするとこれが上手くいかないようです。
一応、上記写真のように完成して上手にできたようには見えます。甘い栗のような香りもします。しかし、菌糸がモフモフというところまでは伸びていません。また、円柱状にできあがった米麹の内側はやっぱり麹菌の繁殖が弱い様子です。これくらいできれば良いよーという方はチャレンジしてみてはどうでしょうか。完全なる失敗とまではいかない程度の仕上がりには出来上がります。
ヨーグルティアを使った米麹自作の手順
ヨーグルティアを使った米麹自作の手順と分量等を記載しておきます。ご参考までに。
種付けまでの手順は先に紹介させて頂きました過去記事に詳細があります。
1.お米3合を洗う。
2.お米を水につけて吸水させる。(新米の場合6~8時間、古米の場合10~12時間、寒い時期は時間を多めにする。)
3.お米の水を切る。(2時間以上かけてしっかりと水切りします。)
4.お米を60分以上蒸す。
5.お米を35℃程度まで冷ます。
6.種付け。種麹2gをお米にまき良く混ぜる。(多目に使っておくと成功し易い)使う道具は事前に消毒しておきます。
7.ヨーグルティアにて保温。設定は32度で48時間。透明ポリ袋に入れてヨーグルティアの内容器に入れておくと「手入れ」(米麹をほぐして発酵を均一にする作業)がし易いです。米麹が発芽すると大量の酸素を必要とするのでヨーグルティアの上側から酸素を取り込めるように開けておきます。ほこりが入らないようにティッシュを被せるなどしておきます。
8.種付けから20時間後、手入れ1回目。お米をほぐします。発熱してくるので温度が高くなってきたらヨーグルティアの電源を切ったり、お米を混ぜたりして温度調整をします。40℃を超えると麹菌にダメージがあります。
9.種付けから30時間後、手入れ2回目
10.種付けから45時間後、完成。甘栗のような香りがします。
ヨーグルティアを使った米麹作成の画像付き解説
道具は事前に消毒しておきます。
ビニル袋とヨーグルティアの内容器を併用すると麹をほぐす際に便利です。
麹が酸素不足にならないようにヨーグルティアの上側は空気が通れるようにしておきます。ほこりが入らないようにティッシュなどを被せておきます。
油断すると発酵の際に麹が出す熱によって麹の温度が上がりすぎます。40度以上になるとタンパク質が壊れ始める温度なので、ダメージを負っているはずです。
ヨーグルティアの温度を下げたり、電源を切ったり、米麹をかき混ぜたりして温度調整します。あとはひたすら「温度」「酸素」「湿度」「清潔」を管理して麹がお米を醸すのを待ちます。
お米3合で作成した完成した麹の重量。完成した米麹と水だけで甘酒を作ってみて美味しくなければ失敗です。甘くなっていれば成功です。難易度高目です。
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