ヨーグルティアでの塩麹の作り方 (6時間で完成!失敗知らず)の嘘

ヨーグルティアを使った塩麹の作り方

ヨーグルティアを使った塩麹の作り方レシピです。ヨーグルティアを使うとわずか6時間で塩麹が作れてしまいます。

常温発酵だと通常冬場だと1週間~10日、夏場だと5日程度の発酵時間が必要になります。しかし、ヨーグルティアを使って麹が作り出した酵素の活性が最大になる温度である50度~60度で発酵することで塩麹が高速で作れてしまいます。

ヨーグルティアで塩麹を作る場合の設定温度はヨーグルティアのマニュアルによると60度6時間で設定します

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この温度設定は、50度~60度が酵素の活性が最大になる温度であるということと、60度で発酵させることで低温殺菌となり雑菌繁殖する可能性が低くなるためだと推測します。低温殺菌となる温度で塩麹を作るのでヨーグルティアを使った塩麹作りは失敗が少ないです。短時間で作れてしまうので塩麹を作成途中でかき混ぜる必要もありません。ヨーグルティアを使った塩麹作りは超お手軽です。

だが、しかし疑問が残ります。

ヨーグルティアを使った塩麹の作り方の疑問

麹菌はタンパク質が壊れる温度である40度を超えてくると死に始めます。(50度前後で死滅する)麹菌が死んでしまった塩麹で美味しい料理ができるのか?保存が効くのか?

50度超えてくると麹菌は死んでしまいます。それでも麹が作り出した酵素は50度~60度で活発に働くので米を発酵させてくれます。そのため塩麹は完成します。塩麹を作るのに麹菌が必要なのではなく、麹菌が作り出した酵素が必要だからです。ただし60度6時間で完成させた塩麹は麹菌は死んでいるという訳です。

それって「甘酒を作ってそこに塩をぶち込んだのと同じじゃないか!?」「麹菌が死んでしまっているので他の雑菌が増えないのか!?」「常温発酵で作った塩麹とは別物では?」という疑問が浮上する訳です。

その作り方って別の塩麹を作ってしまうんじゃないのか?嘘の作り方だろ。という疑問です。

「麹」「酵素」「食中毒」についてのまとめ

1.麹菌はタンパク質が壊れる40度を超えてくると死に始める。50度前後で死滅する。

2.米麹が米を発酵させるのに麹菌は不要。麹菌が作り出した酵素が必要。

3.70度くらいの温度で酵素は失活する。(酵素の種類にもよる)

4.麹菌は塩に強い。

5.酵母も塩に強い。

6.乾燥麹も麹菌は生きている。乾燥により休眠しているだけ。

7.麹菌はコウジ酸を作って他の雑菌の繁殖を抑える。

8.コウジカビの胞子は水中で63度50分まで、乾燥状態なら120度2時間程度まで耐える。

9.塩に強い細菌(好塩菌)塩で死なない最近(耐塩菌)がいる。

10.麹菌は塩分濃度20%を超えると活動が抑えられる。25%以上だと活動停止。

11.腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌など食中毒の原因菌は塩に強い。

12.黄色ブドウ球菌の殺菌は75度1分以上が有効。60度で30分~60分でも死滅する。20度以上だと毒素を生成する。35度~37度の温度帯が最も増殖する。6.6度~45.5度の範囲でも増殖可能。

13.サルモネラ菌、病原性大腸菌、カンピロバクター等の食中毒菌の多くは75度以上1分の加熱でほとんど死滅する。ただし、ノロウィルスは85度以上1分の加熱が必要。

14.腸炎ビブリオは好塩菌。海水中や海泥中にいる細菌。真水(水道水)の中では増殖しない。60度30分で死滅する。

15.加熱によって菌が作り出した毒素は失活するが、温度変化によって失った毒素を回復させることがある(アレニウス効果)(黄色ブドウ球菌のα毒、腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒TDH等)

16.食中毒菌は35度~37度の温度帯で増殖するものが多い。

 

疑問点まとめ

1.麹菌が死んでしまった塩麹を料理に使って美味しい料理ができるのか?(菌が食品を分解しない)

2.麹菌が死んでしまっている塩麹だと他の雑菌が増えないのか?

3.常温発酵で作った塩麹とは別物では?

疑問点に対する自分の回答

1.麹菌が食品を分解する訳ではなく、麹菌が作り出した酵素がタンパク質やデンプンを分解することで美味しい料理ができる。そのため70度以上の高温にして酵素が失活していなければ大丈夫。塩麹を食材に漬け込むことで美味しい料理になる。ただし、米麹が米を分解するのに酵素を全て使ってしまっていたら、塩麹に料理の食材を分解する酵素は残っていない。塩麹を漬け込んで料理をしてもタンパク質やデンプンは分解されないことになる。しかし、麹に水を加えて作る塩麹なら酵素全てを使ってしまうとは考えにくいので料理の食材を分解する酵素は残っている。つまり、料理を美味しくするのは麹菌ではなく麹菌が作り出した酵素が重要。麹菌が死んでいる塩麹でも酵素が残っていれば美味しい料理はできる。

ただし、麹菌が生きていれば食材に塗ることで麹菌が麹酸を出し続けて雑菌を寄せ付けない環境を作る。また、麹菌が酵素を出し続けることで食材の分解が長期に渡って続くと推測される。熟成肉等も同じような原理ではないだろうか。酵素によってタンパク質等の栄養素がアミノ酸等の旨味成分に分解されることで熟成された旨味の塊になり、かつ人間の体にとって吸収されやすいという非常に優れた食材が完成されるのである。

2.塩分濃度10%の食塩水で通常の細菌は発育が阻害される。塩分濃度10%以上の塩麹に雑菌は増殖しにくい。しかし塩に強い「腸炎ビブリオ」「黄色ブドウ球菌」など食中毒の原因菌は増殖することができる。つまり、麹菌が死滅した塩麹は冷蔵庫での保存が必要。長期保存には向かない。「臭い」や「色」がおかしければ廃棄すること。また、塩麹を肉などの食材に塗って熟成させる場合に麹菌が生きていないと雑菌繁殖の可能性がある。

3.「常温発酵で作った塩麹」と「60度発酵で作った塩麹」は別物。麹菌が生きているか死んでいるかの違い。

 

結論1. 塩麹は37度程度で発酵させたて「麹菌が生きている塩麹」を作った方が良い。

結論2. 麹菌が活発な状態になるので、できるだけ「減塩で発酵」させた方が良い。

 

さて、自分なりの結論がでましたが、疑問点をメーカーに問い合わせてみたいと思います。

某メーカーの回答

追記:某ヨーグルトメーカー製造メーカーに先の疑問3点を問い合わせしてみたところ、まず、温度設定がなぜ60度になっているかという回答を頂けました。温度設定が60度なのは自分の推測通り低温殺菌により雑菌を繁殖させないためでした。正解です。50度で発酵させると最悪麹菌が死滅して、食中毒の原因になるような菌だけ生き残る可能性が出てくるから60度の設定なのでしょう。

次に、麹菌が生きているかどうかで塩麹は別物なのではないか?という疑問については、「60度発酵で作ったの塩麹」と「常温発酵で作ったの塩麹」と成分比較して同じという回答を頂けました。そりゃそうだろうよ。自分が知りたいのは「塩麹が完成した時点の成分」の事ではなくて、その後の事です。麹菌が生きているかどうかでその後の雑菌繁殖や食材や料理に与える影響を知りたかったのですが、そこまでは調査していない様子の回答でした。どうも、ここから先は大学等の研究者の方に聞いた方が良さそうです。

どなたか研究者の方にツテが無いでしょうか?

 

つづく。かも。

塩麹の作り方レシピ(失敗かと思って焦った!)

塩麹の作り方を実際に作った際の写真と伴に解説したいと思います。材料は全てAmazonで購入した甘酒作りの材料を転用しました。塩は美ら海の青い海を使いました。

 

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保存のきく乾燥麹「みやここうじ」1kgタイプはほぐしてあるので使い易くて便利です。一応パッケージには「お買い上げ後は冷蔵保管をお勧めします」と書いてありますので冷蔵庫での保管が良さそうです。ちなみに、使用する麹は生麹でも塩麹でもどちらでも大丈夫です。

 

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ちなみに、パッケージ裏面に作り方も書いてあり超親切です。

今回はこの作り方レシピを参考に実際に作ってみます。

 

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容器はあらかじめ熱湯消毒かアルコール消毒しておくと雑菌繁殖が減らせて良いです。容器に少な目に水を入れて電子レンジでチンすれば熱湯消毒が可能です。塩の量は60g~90gとのことなので間を取って75gにしました。この辺りは好みの問題かと思います。色々試してみて自分の好みの濃度を探したいと思います。

 

ちなみに、塩の量を増やした方が長期保存に向きます。塩分濃度が低すぎると腐敗・異臭の原因となります。失敗が嫌な方は塩分濃度をやや濃い目にした方が安全です。

 

ちなみに、今回作った塩麹の塩分濃度の計算式

塩分濃度=(塩75g÷(麹200g+塩75g+水分300g))×100

答えは13%でした。

 

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沸騰したお湯を300g用意

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塩と混ぜます。

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温度が60度程度まで下がったことを確認して麹を入れて混ぜます。

 

他のサイトで40度以下に冷ましてという記述もあり調べてみたのですが、麹菌は50度以上で死滅しますし、塩分が25%以上だと活動停止します。でも麹菌が作った酵素が働くことで発酵するので麹菌は死滅してもかまわず、お湯の温度は60度で大丈夫ということでした。みやここうじのパッケージにも60度に冷ますと書いてあります。麹の作った酵素アミラーゼが最も働く温度が60度前後のためこの記述がしてあるのだと推測します。ちなみに、塩麹作りには炊飯器を使って60度保温で1日で作る方法もあります。

追記:麹菌が生きていれば麹菌が作り出すコウジ酸によって他の雑菌の繁殖が抑えられます。40度以下に冷まして作る方がお勧めです。

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麹が水でヒタヒタになる程度の分量にします。発酵が進むと麹のお米の分解が進んで水気が出てきますので、やや少なめくらいで良いかもしれません。あまり最初から水を入れ過ぎると水っぽくなりすぎてしまう危険があります。

 

1日経った時に麹が水をすって水が足りなくなるので水を少々追加して調整します。麹がギリギリ水につかる程度の分量を追加します。1日経過した際に水が足りなくなるくらいの分量が丁度良いようです。初めて塩麹を作った時に1日経過した塩麹を見て、水の分量を失敗したか!?と思って超あせりましたが全然問題ありませんでした(笑)1日経過したら麹が水分吸った分を加水するものだそうです。

 

 

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あとは、常温で保存にて毎日1回程度かき混ぜて、7日~10日で完成です。混ぜないでいると固形物が沈殿して水分が上澄みとなり分離します。発酵が均一に進むようにするため混ぜて挙げて下さい。ちなみに、温度の高くなる夏場の方が早く完成します。ちなみにかき混ぜるスプーンは綺麗な物を使う事をお勧めします。

 

完成時には塩麹はドロドロ状態で薄い黄色がかった色をしています。臭いについては、ほんのりと甘酒のような香りがします。これが完成の目安です。

 

完成したら冷蔵庫にて保存して早目に使う用にしましょう。3カ月くらいで使った方が良いと言う人もいれば1年くらい大丈夫という人もいます。食べてみて味がおかしければ止めておきましょう。

 

発酵食品なので味噌の保存と使用期限みたいな感覚だと思います。